2012年10月12日
A.T釣行記
A.T。 年齢30なかば。
有名なデザイナーであり、大手広告代理店を退社後独立し、
個人でデザイン事務所設立。
現在、週に一回美術大学でデザインの講義も受け持つ。
私も彼のデザイン力には一目置いているが、どこか抜けているというか面白い人物だ。
しかし私の元教え子に聞くと、大学ではかなり厳しい先生で通っているそうだ。
「あいつが厳しい?」 にわかには信じがたい。
私の好きな幼き日のA.Tのエピソード。
彼は誕生日になると決まって「学研の動物図鑑」をお母さんにねだったそうだ。
母「あんた、またこれがいいの?去年同じの買ってあげたじゃない」
AT「うん、これがいい」
母「表紙の写真が変わっただけよ」
AT「これでいい」
母「ほんと変わった子ね~」
その増えていった「学研の動物図鑑」数冊が
今でも彼のデザイン事務所の本棚に置いてある。
彼はなぜあそこまで動物や昆虫に惹きつけられるのだろう?
私は「自然を愛する」などと言う、ただ漠然とした言葉には関心はないが、
彼のあの生き物に対する愛情あふれた感性にはとても興味がある。
サムキャンプの前日の10月7日(日曜日)そんな彼との釣行だった。
ATの車で午後1:00ごろ湖西最初のポイント到着。
「え~釣りってこんなにはやってるんや?」
「いや、今日は特に釣り人が多いな、普段はここまで多くないで」
「池に行きたい」 (でたで池好き)
「池か~ここら辺で池と言われても・・・
内湖ならあるけど、あそこ駐車場あったかな~金いるんとちごたかな」
「え~カメいるんや!行く!」 「ちゃうカネ、お金」 「なんや」

「今日はめっちゃ風がきついな~ ここは釣れる気せんは、やっぱ浜にしような」
「げ~今日はどのポイント行っても釣り人がおるな」
「お前いいかげんそのサムスティックのビニール剥がしたら?」
「違うねん、なんかコルクってさらさらしてるやん」
「すまん、言ってる意味が解らん」

「あっ漁師さんもいるんやね」
「ちゃうちゃう、あれはウェーダーて言うねん、バス釣りやで」
そうか、釣りの経験のない彼には
初めて見るウェーダーを履いた釣り人は漁師に見えるのか。
まあこの私も40歳で琵琶湖で初めてあの光景を目にした時は、
新鮮な感覚だったが彼のそれとは少し違った。
私は何か次元の違う人達、かなり上級者の釣り人に見えた記憶がある。
要するに釣りのプロみたいな感じ。
それから数カ月後、ついにウェーダーを買った時はうれしくて、
その日は家でずっと履いてたし、何度も鏡の前に立った。
夕方にはその姿で近所をうろうろし、スーパーにも行った。
自分がいっぱしの釣り師の仲間入りした感じがしたのだ。
この感覚は幼い時から釣りに慣れ親しんだ方々には
理解しがたい感覚ではないだろうか?
だからウェーダーを履いたまま電車でさっそうと琵琶湖に出かけていたのだ。
「俺っていっぱしの釣り師に見えてるやろな~プロとか思われてたらどうしょう」と
さて、話はぶっ飛んだが、結局二人ともボーズに終わった。
「バスは無理かもしれんけど、ケタバスは任せろ」などと、
彼を喜ばせて連れて行った結果がこれだ。
なぜか単独釣行のボーズよりも数段辛い気持になる。
「ごめんな~釣れなくて」
ただ、最後の最後にSF60cwで
彼に「サメみたい! あざらしちゃうん!」と言わしめたドラマが
あるにはあったのだが、釣りあげてないのでなんにもならない。
おまけにSF60cwをロストしてしまった。
次の日のサムキャンプ中に、
同じような時間に皆さんがポンポン釣っているのを見た時思った、
「昨日、一緒に行くのが俺じゃなかったら、A.Tに釣らせてあげられたんやろな~」と
ところでいつもそうだが、サム山岡さんは、前日に私がバラしてしまった魚の話なのに、
「そうか!ほお~それで」と真剣な目で聞いてくれるのだ。
有名なデザイナーであり、大手広告代理店を退社後独立し、
個人でデザイン事務所設立。
現在、週に一回美術大学でデザインの講義も受け持つ。
私も彼のデザイン力には一目置いているが、どこか抜けているというか面白い人物だ。
しかし私の元教え子に聞くと、大学ではかなり厳しい先生で通っているそうだ。
「あいつが厳しい?」 にわかには信じがたい。
私の好きな幼き日のA.Tのエピソード。
彼は誕生日になると決まって「学研の動物図鑑」をお母さんにねだったそうだ。
母「あんた、またこれがいいの?去年同じの買ってあげたじゃない」
AT「うん、これがいい」
母「表紙の写真が変わっただけよ」
AT「これでいい」
母「ほんと変わった子ね~」
その増えていった「学研の動物図鑑」数冊が
今でも彼のデザイン事務所の本棚に置いてある。
彼はなぜあそこまで動物や昆虫に惹きつけられるのだろう?
私は「自然を愛する」などと言う、ただ漠然とした言葉には関心はないが、
彼のあの生き物に対する愛情あふれた感性にはとても興味がある。
サムキャンプの前日の10月7日(日曜日)そんな彼との釣行だった。
ATの車で午後1:00ごろ湖西最初のポイント到着。
「え~釣りってこんなにはやってるんや?」
「いや、今日は特に釣り人が多いな、普段はここまで多くないで」
「池に行きたい」 (でたで池好き)
「池か~ここら辺で池と言われても・・・
内湖ならあるけど、あそこ駐車場あったかな~金いるんとちごたかな」
「え~カメいるんや!行く!」 「ちゃうカネ、お金」 「なんや」

「今日はめっちゃ風がきついな~ ここは釣れる気せんは、やっぱ浜にしような」
「げ~今日はどのポイント行っても釣り人がおるな」
「お前いいかげんそのサムスティックのビニール剥がしたら?」
「違うねん、なんかコルクってさらさらしてるやん」
「すまん、言ってる意味が解らん」

「あっ漁師さんもいるんやね」
「ちゃうちゃう、あれはウェーダーて言うねん、バス釣りやで」
そうか、釣りの経験のない彼には
初めて見るウェーダーを履いた釣り人は漁師に見えるのか。
まあこの私も40歳で琵琶湖で初めてあの光景を目にした時は、
新鮮な感覚だったが彼のそれとは少し違った。
私は何か次元の違う人達、かなり上級者の釣り人に見えた記憶がある。
要するに釣りのプロみたいな感じ。
それから数カ月後、ついにウェーダーを買った時はうれしくて、
その日は家でずっと履いてたし、何度も鏡の前に立った。
夕方にはその姿で近所をうろうろし、スーパーにも行った。
自分がいっぱしの釣り師の仲間入りした感じがしたのだ。
この感覚は幼い時から釣りに慣れ親しんだ方々には
理解しがたい感覚ではないだろうか?
だからウェーダーを履いたまま電車でさっそうと琵琶湖に出かけていたのだ。
「俺っていっぱしの釣り師に見えてるやろな~プロとか思われてたらどうしょう」と
さて、話はぶっ飛んだが、結局二人ともボーズに終わった。
「バスは無理かもしれんけど、ケタバスは任せろ」などと、
彼を喜ばせて連れて行った結果がこれだ。
なぜか単独釣行のボーズよりも数段辛い気持になる。
「ごめんな~釣れなくて」
ただ、最後の最後にSF60cwで
彼に「サメみたい! あざらしちゃうん!」と言わしめたドラマが
あるにはあったのだが、釣りあげてないのでなんにもならない。
おまけにSF60cwをロストしてしまった。
次の日のサムキャンプ中に、
同じような時間に皆さんがポンポン釣っているのを見た時思った、
「昨日、一緒に行くのが俺じゃなかったら、A.Tに釣らせてあげられたんやろな~」と
ところでいつもそうだが、サム山岡さんは、前日に私がバラしてしまった魚の話なのに、
「そうか!ほお~それで」と真剣な目で聞いてくれるのだ。
Posted by ゴッキー at 12:21